研究課題/領域番号 |
17KK0166
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
薬理系薬学
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
林 周作 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 助教 (10548217)
|
研究期間 (年度) |
2018 – 2022
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
|
キーワード | 粘膜治癒 / 大腸上皮細胞 / 遊走 / BLT1 / オルガノイド / 腸管上皮細胞 / GPCR / 炎症性腸疾患 / 大腸オルガノイド / CD11c陽性細胞 / 腸管粘膜修復 / 腸管上皮 / CMKLR1 / 大腸上皮オルガノイド / 腸管粘膜バリア / 腸管マクロファージ / 上皮・免疫連関 / IBD |
研究成果の概要 |
炎症でダメージを受けた大腸粘膜では、上皮細胞と免疫細胞とのクロストークを中心とする粘膜治癒により粘膜が再生されるが、粘膜治癒は複雑なイベントであり、未だ不明な点が多い。そこで、粘膜治癒のメカニズムを解明するために、ミシガン大学医学部との国際共同研究を実施し、これまで炎症性メディエーターとして認識されていたロイコトリエンB4とその受容体BLT1によって調節される粘膜治癒の新たなメカニズムを発見した。すなわち、大腸上皮細胞がBLT1を発現しており、炎症下ではその発現が上昇することで、大腸上皮細胞のBLT1が傷害後の粘膜治癒を促進する役割を担うことを細胞レベルおよび生体レベルにて証明した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、大腸上皮細胞に発現するBLT1によって調節される大腸粘膜での粘膜治癒の新たなメカニズムを示した。粘膜治癒の調節には、炎症反応と修復反応のバランスが重要である。従来、もっぱら炎症を惹起するとされてきたロイコトリエンB4-BLT1経路が粘膜治癒を促すことを証明した本研究成果は、複雑な粘膜治癒イベントの解明に貢献するもので、粘膜治癒の達成が再燃予防の鍵となる炎症性腸疾患に対する有用な新規コンセプトを持つ治療戦略の創出への応用が期待される。
|