研究課題/領域番号 |
17KK0197
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 森ノ宮医療大学 (2020-2022) 和歌山県立医科大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
松崎 伸介 森ノ宮医療大学, 医療技術学部, 教授 (60403193)
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研究期間 (年度) |
2018 – 2023
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
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キーワード | SUMO1 / SUMO2 / 神経変性疾患 / タンパク質翻訳後修飾 / 認知症 / 進行性格上性麻痺 / Tauタンパク質 / 凝集物伝播 / メチル化 / SUMO化 / golgi / SCYL1 / TDP-43 / SUMO / PRMT1 |
研究実績の概要 |
昨年度の報告書に記載した通りCovid-19 感染症拡大のため、海外渡航が困難となった影響もあり受け入れ側研究機関(トロント大学)との共同研究テーマを当初の目的の一つであるタンパク質SUMO化修飾に絞ることで渡航制限下での運用を効率化した。その成果として、進行性格上性麻痺等で認められるTauによる神経病理像の出現にはSUMO1による修飾が重要であり、SUMO2,SUMO3による修飾は、SUMO1と拮抗することで病態改善に作用する可能性を示した。このことは、多くの神経変性疾患で報告されているTauタンパク質の凝集物が関与する疾患群、いわゆるTauopathyと呼ばれる病態の制御にSUMO化修飾が深く関与している可能性を報告した。本論文は、国際誌Molecular Neuroniology誌に受理された。 2022年度は制限付きではあるが海外渡航が可能となったこともあり、トロント大学での研究打ち合わせ・研究を再開し、上記検討を発展させるべくSUMO化制御による病態への影響、治療法としての有効性についての検討に着手しており、一部の内容については現在国際誌へ投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度までのCovid-19の影響で研究内容を余儀なくされ、ターゲットをSUMO化に集約した。スムーズな研究実施体制となったことから、Covid-19による渡航制限期間内に蓄積したデータと合わせて国際誌に投稿、無事受理された。本来の研究期間は過ぎている状況ではあるが、中断期間に得た知見も含めて論文化を行ったことで、最低限の進捗があったと考える。
また、SUMO化研究に集約したことで、その関連研究についても進捗があった。別論文2-3報分をトロント大学と実施しており、うち2報分は投稿準備中である。もう1報についてもデータを追加することで投稿できる状態まで進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
現在投稿中・投稿準備の2つの論文については、恐らく追加実験が予測されることから、それらへの対応を想定し、現在可能な範囲での追加検討を実施している。 追加データが必要と考えるもう1つの論文については現在必要となる細胞ラインの構築等を行い、2023年度内に完成させる予定である
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