研究課題/領域番号 |
17KT0002
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
紛争研究
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
柳澤 邦昭 京都大学, こころの未来研究センター, 特定講師 (10722332)
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研究分担者 |
杉浦 仁美 近畿大学, 経営学部, 講師 (10761843)
浅野 孝平 京都大学, こころの未来研究センター, 特定研究員 (50713319)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2017年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 集団間感情 / 集団間代理報復 / 神経基盤 / fMRI / MVPA / 内集団観衆効果 / 発達的要因 / 神経機序 |
研究成果の概要 |
本研究では、集団間代理報復(非当事者同士において生じる報復行為)の背景にある集団間感情(“我々”の出来事として生じる感情)の神経基盤について検討した。fMRI実験では、社会的迷惑行為や犯罪行為の刺激文を用いた課題で、加害者が日本人であるかどうか、そして被害者が日本人であるかどうかで怒り感情がどの程度異なるのか、また脳活動パターンが異なるかどうかを検討した。その結果、被害者が日本人である場合に怒り感情が強く生起し、また被害者が日本人であるかどうかで脳活動パターンが顕著に異なることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感情は人の社会的行動の根底の一端をなすという。たとえば、他者に対する共感が援助行動を促進させたり、内集団成員に生じたネガティブな出来事への共感が、ときに報復行為を促進させたり、社会における人の複雑な行動を規定する。それゆえ、社会的状況における感情や共感の理解は、自己と他者の行動だけでなく、それらの関係を取り巻く第三者や内集団・外集団成員の行動の説明・解釈へとつながる。本研究成果は、感情のサブタイプを神経科学的アプローチにより紐解き、集団間感情の神経基盤に関する重要なエビデンスを提供する。これらは共感が関与する問題(e.g., 紛争問題)の本質的理解をも飛躍的に発展させる可能性を秘めている。
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