研究課題/領域番号 |
17KT0008
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
遷移状態制御
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
蔡 徳七 大阪大学, 理学研究科, 講師 (20273732)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2017年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 配向状態選別 / 光解離 / 反応分岐比 / ベクトル相関 / ハロタン / イソハロエタン / 反応遷移状態 / 分子の配向制御 / 生成物の散乱分布 / 生成物の速度分布 / 生成物の反応分岐 / 六極不均一電場 / ハロタン分子 / 二次元画像計測システム / 分子の配向状態選別 / 配向制御 / 遷移状態の直接観測 |
研究成果の概要 |
ハロタン分子を六極不均一電場で状態選別し光解離ダイナミクスを調べた。競争的に生成するBr及びCl原子の散乱分布を二次元画像処理法で検出した。その結果、Br原子は直接解離で生成しており、Cl原子は二つの生成経路が存在することが分かった。Cl原子生成の反応分岐比はBr原子に比べ約2倍大きいことが示された。これは従来の解離エネルギーや吸収スペクトルから予測される結果と異なっており、新しい解離機構を考慮する必要性を示唆するものである。一方で、配向状態を選別しレーザーの偏光ベクトルとの相関を調べることで、イソハロエタン分子の光励起における遷移双極子モーメントの方向を実験的に決定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ハロタン分子の光解離の研究を実施し、競争的に生成するBr及びCl原子生成の反応機構を解明した。反応分岐比を測定したところ、Cl原子生成はBr原子に比べ反応分岐比が大きいことが明らかとなった。この結果は、結合エネルギーや分子の吸収スペクトルから予測される結果と全く異なり、新しい解離メカニズムの必要性を提案する結果であった。一方で、対象軸を持たない分子の遷移モーメントの方向を調べることは困難とされていた。今回、イソハロタン分子の双極子モーメントとレーザーの偏光ベクトルのベクトル相関を調べることで分子が光を吸収する際の遷移双極子モーメントの方向を実験的に決定することに成功した。
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