研究課題/領域番号 |
17KT0030
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
グローバル・スタディーズ
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研究機関 | 早稲田大学 (2018-2022) 北海道大学 (2017) |
研究代表者 |
樽本 英樹 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (50271705)
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研究分担者 |
森 千香子 一橋大学, 大学院社会学研究科, 准教授 (10410755)
人見 泰弘 名古屋学院大学, 国際文化学部, 准教授 (10584352)
南川 文里 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (60398427)
秦泉寺 友紀 和洋女子大学, 人文学部, 准教授 (60512192)
佐藤 成基 法政大学, 社会学部, 教授 (90292466)
本田 量久 東海大学, 観光学部, 教授 (90409540)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2017年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 境界 / 市民権 / 国籍 / ネットワーク / エスニック集団 / 国際移民 / 移民政策 / 移民統合政策 / 社会的境界 / 国際社会学 / 国際比較 / グローバル化 / 比較社会学 / 人種 / エスニシティ / エスニック・マイノリティ / 国民国家 / 境界研究 / トランスナショナリズム |
研究成果の概要 |
グローバル化、特に人の移動を契機に行為、制度、理念、コミュニティなどが国境を超えることは通常となった。なかでも移民トランスナショナリズムを分析するために、まずは境界研究の理論的検討を行い、社会的境界はHere-There、Us-Them、Include-Exclude、Self-Other、そしてInside-Outsideといった二項対立を揺れ動いていくと概念化できることがわかった。次に、ドイツの国籍法、イタリアの食文化とナショナルな共同性、アメリカ合衆国の生得的市民権制度、英国のEU離脱、日本のインバウンド観光、ビルマのディアスポラ政策に関する実証研究を行い、社会的境界の変容を特定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グローバル化の進展は領域的-地理的な国境を弱めるとしばしば主張される一方、逆にグローバル化が国境をより強化しているという主張もなされていた。このような学術的および社会的な疑問に対して、本研究は、境界研究に基づき次のことを示した。第1に、人の移動に直面すると国家は国境管理を厳しくする傾向にある。第2に人の移動が増加すると、国家や他の行為者は領域内の社会的境界を形成し強化しようとする。ところが第3に、移動する人々は国境を超えるトランスナショナルな空間をしばしば形成する。すなわち、移民の流入・滞在に伴って現れる「社会のメンバー」の境界を限定し再強化しようという反動的な動きが見逃されてきたのである。
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