研究課題/領域番号 |
17KT0054
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
複雑系疾病論
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
富澤 一仁 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40274287)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2017年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | tRNA / ミトコンドリア病 / 糖尿病 / 修飾ヌクレオシド / モドミクス / オミクス / XLMR / tRNA修飾 / 質量分析 / RNA修飾 / 尿 / 生理学 |
研究成果の概要 |
本研究では、尿および末梢血標本からtRNA修飾をハイスループットかつ網羅的に解析する技術開発と同技術を用いたミトコンドリア病およびアジア型2型糖尿病診断技術の開発を行った。ごく少量の尿あるいは血漿からメタノールで除タンパク後、LC/MS質量分析機器で、1時間以内に30種類の修飾ヌクレオシドを網羅的に解析する技術開発に成功した。本技術を用いて、ミトコンドリア病患者の尿中の2種類の修飾ヌクレオシド量を調査することにより、ミトコンドリア病を診断できることが明らかになった。さらに、2型糖尿病危険因子のCdkal1のリスクアレル保有者では、末梢血中のms2t6A 量が有意に減少していることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、エピジェネティクスやメタボロミクスのようにセントラルドグマを制御する因子を網羅的に解析するオミックス研究は、生命現象を解明するだけでは無く、疾病発症や病態進行の予測、あるいはプレシジョン・メディシンへの期待から、全世界で熾烈な競争が行われている。本研究により、私はtRNA修飾を網羅的かつハイスループットに解析する技術開発に成功した。本成果により、tRNAモドミクスという新しいオミックス研究分野の開拓と既存のオミックス研究と統合することにより、次世代マルチオミックス研究への発展が期待できる。また、乳幼児に多く発症するミトコンドリア病の診断を非侵襲的にかつ簡易に診断できることが示せた。
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