研究課題/領域番号 |
17KT0088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
紛争研究
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野村 理朗 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (60399011)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 攻撃性 / 寛容性 / 偏見 / 文化 / 畏敬の念 / 教育開発プログラム / 内・外集団 / 利他性 / 畏敬 / オキシトシン / ストレス / 自己 / 共感性 / 身体 / 高次感情 / 文化的自己観 / 寛容と協調 / 歴史性 / 価値創造 |
研究成果の概要 |
畏敬の念が喚起されることにともなう共感的行動の促進とともに,脅威関連刺激(竜巻,洪水の映像等)により生ずる「畏怖」は,外集団への攻撃性を高めること,その一方で,大自然の風景などの映像により生じる「畏敬の念」は,他者の逸脱行動に対する寛容性を高め,そうした「畏敬の念」は脳の中側頭回等による脳の機能的結合を有する自己への囚われを解放する神経基盤であることが示唆された。また,顔のカテゴリー知覚課題において,人種にかかわる知覚バイアスと認知的完結欲求等の関わりが確認された。この結果をふまえ,また文化比較の観点から同様の課題を,香港にて実施し心理,行動,遺伝子等に関わるデータを得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の心理実験をはじめ、特徴的な位置づけとなる脳や遺伝子の機能、文化との連関の検討は、国際的に注目されている新しい研究アプローチであり、攻撃性や寛容性がどのような生得的な基盤において、どのような心理・環境要因との相互的作用のもとで生ずるのかについて記述が可能となる。本研究の成果は、生物学的基盤をふまえた心理変数による人間の可塑性の観点より、基礎研究としての意義はもちろん,紛争の予防・緩和に関わる攻撃性の理解とその制御,表現による融和にかかわる教育プログラム開発に資するものと期待される。
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