研究課題/領域番号 |
17KT0099
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
遷移状態制御
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山田 剛司 大阪大学, 理学研究科, 助教 (90432468)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 光化学反応 / 遷移状態 / 2光子光電子分光 / 走査トンネル顕微鏡 / 単分子膜 / 有機半導体 / 蛍光 / 2光子光電子分光 / 芳香族炭化水素 / 励起子 / ダイナミクス / 非占有準位 / 固体表面 / 非占有電子状態 / 表面化学反応 / 時間分解2光子光電子分光 / 電子励起遷移状態 / 有機超薄膜 / 遷移状態制御 |
研究成果の概要 |
分子が吸着した固体表面における光化学反応は、分子-基板間における化学結合の切断と生成を伴う過程が存在し、固体表面と分子との間の電荷のやりとりが反応開始のきっかけとなりうる。分子の非占有準位に電子が注入されたあと、遷移状態を経て脱励起状態に至るまでに蛍光・りん光を伴った失活や無輻射失活が起こることがある。本研究では、この遷移状態の解明に興味を持ち,この過程をフェムト秒スケールで追跡できる時間分解2光子光電子分光の測定系を整備した。多環芳香族炭化水素分子による吸着系をモデルに用い,吸着分子が作る構造を制御することで光励起時の遷移状態や、脱励起時の発光が制御可能であることを示すことが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,有機発光デバイスが実用化されていることもあり,分子からの発光は特に注目が集まっている。効率の良い有機発光デバイスを実現するためには,分子からの発光機構の解明や,分子―電極界面で起こっている電荷の挙動を探ることが不可欠となる。また,励起された電荷の遷移状態の解明は,有機発光デバイスの逆過程である有機太陽電池の理解にも役立つ。本研究では,電極表面上に吸着した多環芳香族炭化水素を対象に,分子からの発光をフェムト秒スケールで追跡する装置を新たに構築した。表面上での分子の配列を制御し,電荷の超高速ダイナミクスを追跡することによって,発光の有無や,発光色を制御することが可能であることが示された。
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