研究課題/領域番号 |
17KT0105
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
構成的システム生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 健 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (00303602)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 小胞体 / COPII / 低分子量GTPase / 小胞輸送 |
研究成果の概要 |
本研究では顕微鏡下に形成させた人工脂質平面膜上に小胞体からの輸送小胞の形成反応を再現した独自の実験系により、この反応に関わる因子群の動態の解析を行った。 その結果、COPIIコートの集積過程において、この反応を調節するSar1とSec12の新たな動態を明らかにし、小胞体出口部位の形成を担うSec16がCOPIIコートが形成するクラスターにSar1のGTP加水分解サイクル依存的に取り込まれることを明らかにした。また、生細胞内で小胞体が形成する網目構造を人工膜と精製タンパク質を用いて顕微鏡下に再現する実験系の構築に成功し、この網目構造上にSec16が生細胞内と同様に自己集合することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
真核細胞に普遍的に備わる小胞輸送と呼ばれる物質輸送について、特に小胞体からゴルジ体への輸送反応を試験管内で再現する新規の実験系を構築するとともに、この反応の制御機構の一端を明らかにした。本研究で解明を目指す小胞輸送の基本原理は、ヒトなど高等真核生物を含めすべての真核生物に普遍的なものである。小胞輸送は細胞機能に広く関わる基礎現象であるため、例えばこれまで原因不明であった疾患の原因が小胞輸送機能の損傷にあるものが最近続々と報告されてきている。そのため小胞輸送の仕組みを解明することは、現代細胞生物学の重要なテーマであるのみならず、創薬や疾患治療への応用への展開にも大きく寄与するものである。
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