研究課題/領域番号 |
17KT0106
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
構成的システム生物学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
田中 幹子 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (40376950)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 形態進化 / 進化発生 / 進化 |
研究成果の概要 |
多くの鳥類の前肢は 3本の指からなるが、草原などに棲息するエミューは、前肢に 1 本の指しかもたないとされていた。しかし、エミューの成体の骨パターンを観察したところ、同一種内にもかかわらず、前肢の指パターンにはバリエーションがあることがわかった。これは、エミューの指パターンは、遺伝的な要因に加えて、後天的な因子により決定されることを示している。本研究では、エミューの指パターンに着目し、指パターンに“ゆらぎ”を惹起する要因を明らかにすることを目的として研究を行った。この目的で、候補遺伝子を探索したところ、エミューの前肢芽芽でのみ Grem1 の発現パターンが有意にゆらいでいることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鳥類の指パターンについては、異種間で多様な指パターンを示す原因やその進化の軌跡を探求する研究が盛んであり、エミューの指に着目した研究も含めて、近年、高い関心を得ている。本研究では、鳥類の同一種内で指パターンにばらつきが存在することを骨格パターンと遺伝子パターンの両者から示した初めての報告となった。一方、本研究の遂行により、エミューの前肢パターンには、今回見つけた遺伝子の発現パターンのゆらぎだけではできない個体差も存在していることが示唆されており、指パターンのゆらぎを生み出す新たな機構が存在する可能性の提案へとつながった。
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