研究課題/領域番号 |
17KT0111
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
構成的システム生物学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
中島 敏幸 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 教授 (70314945)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 共生の進化 / 実験進化 / 藻類 / 大腸菌 / 原生動物 / 細胞内共生 / 生態系 / クロレラ / テトラヒメナ / 繊毛虫 / マイクロコズム / 進化 |
研究成果の概要 |
13年間培養した3種(藻類・細菌・繊毛虫)から成る実験生態系を用い,共生関係にない藻類と繊毛虫が細胞内共生を進化させる過程を解析した。特に、「生態系の成熟相における厳しい資源環境では、従属栄養生物(繊毛虫)と光栄養生物(藻類)との間で必須資源の交換(量と種類)が増し,第三種(細菌;外部資源)への栄養依存が弱まるように細胞内共生が進化する」という仮説を立て,両種の分離株を用いて検証した。その結果、本培養初期では細菌を捕食し生存していた繊毛虫は、緑藻類からアミノ酸・ビタミン・ヌクレオシド・糖を獲得することにより細菌(外部資源)への依存が減少したことが示された。この結果は上記の仮説を支持している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、13年に及ぶ実験生態系の長期培養系を解析し,従属栄養生物(繊毛虫)と光栄養生物(藻類)との間の細胞内共生の進化を実証的に解析したものであり,このような解析は国内外で他に例がない.従来の研究が共生をすでに進化させた生物を用いた解析であるのに対し,本研究ではモデル生態系の中で共生関係にない種間に共生が進化する過程を追跡するものである.“光照射下で自律的に存続する実験生態系モデル”は,そのツールとして有効であることを示した.このモデルは、進化を生態系過程との関わりにおいて理解する重要性の提起に加え,それを解析するツールとして他の研究者に影響を与えると考えられる.
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