研究課題/領域番号 |
17KT0136
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
オラリティと社会
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
高橋 秀樹 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (80236306)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | オラリティ / 西洋史 / 西洋古典学 / ギリシア / エジプト / 対話 / 叙事詩 / 教訓文学 / 民主政 / 意思決定 / 比較文学 / 古代ギリシア / 古代エジプト |
研究成果の概要 |
古代ギリシアと古代エジプトのオラリティ文化の比較研究を行った。分析対象として取り上げたのは古代エジプトの「対話文学」と古代ギリシアの叙事詩である。それぞれの文芸の登場人物の発言を分析する際に、議論の中でどのような発言が有効に機能するかという点に注目した。また、激しい議論が戦わされる話題として社会の没落が取り上げられる場合、二つの文明の間でどのような違いが見られるか分析した。これらの分析を通して、専制君主制の基盤となる言論文化と民主制の基盤となったオラリティ文化の違いについて、その一部を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
民主主義的な政治的社会的意思決定の仕組みのなかで、言論文化、オラリティが果たす役割は根本的なものだが、言論文化それ自体は民主主義的な政治環境の中でも、独裁的な政治環境の中でも高度に発達しうる。オラリティ文化の在り方を両極端な政治社会的体制の分岐的基層として位置付けて分析することによって、民主主義的な社会の中で、どのような言論文化、オラリティの在り方が望ましいものであるのか解明していくことができる。多様なテクノロジーによって政治的社会的意思決定における共在性が担保されつつある現代社会において、オラリティ文化が政治社会的意思決定に果たす役割と影響について学術的な展望を与えることができる。
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