研究課題/領域番号 |
17KT0144
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
オラリティと社会
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研究機関 | 国立民族学博物館 (2018-2019) 京都文教大学 (2017) |
研究代表者 |
伊藤 悟 国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, 外来研究員 (90633503)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 詩的オラリティ / 声と文字 / 感性 / タイ族 / タイ系民族 / 声の文化と文字の文化 |
研究成果の概要 |
本研究は、中国西南タイ族地域における声と文字の文化の伝承活動について参与観察し、これまで感覚的に共有されてきた詩的オラリティが客観化される過程と、その伝承体系が革新される過程を考察した。詩的オラリティは、当事者がお互いの実践について再帰的批判を行う中で、伝統文化として規範化されていった。その結果、詩的オラリティは道徳的・宗教的・美的価値観を経験させる生活芸術として、また、より良い社会をつくるための日常美学として再評価されていることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
声や文字の文化をめぐる伝承活動では、モノとして歌の録音や文字テクストの収集、保管について社会的意義が強調されきた。しかし、実際にそれらを用いる人々の主体性は軽視されがちであった。当事者の実践の「いま・ここ」に着目する本研究のような人類学的研究は、声や文字の文化が独特な身体技法と創造的感性をともなう行為の一形態であることを改めて明らかにした。この研究過程と学術的成果は、当事者の活動と相関しており、当事者たちにフィードバックを繰り返すなかで知見と比較の視座を提供し、伝承方法の革新に直接的・間接的に寄与した。
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