研究課題/領域番号 |
18012047
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
義江 修 近畿大学, 医学部, 教授 (10166910)
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研究分担者 |
稗島 州雄 (稗島 州邦雄) 近畿大学, 医学部, 准教授 (10322570)
中山 隆志 近畿大学, 医学部, 講師 (60319663)
長久保 大輔 近畿大学, 医学部, 助教 (10368293)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
2007年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2006年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | ATL / CCR4 / 転写因子 / 発がん遺伝子 / Fra-2 / JunD / GATA-3 / 白血病 / ケモカイン受容体 / 原がん遺伝子 / Th2細胞 / 制御性T細胞 |
研究概要 |
CCR4のプロモーター解析によりATLでの転写活性化サイトとしてGATA-3サイトとAP-1サイトを同定した。GATA-3はTh2細胞で選択的に発現し、CCR4のTh2選択的発現に関係すると考えられた。一方、AP-1はFosファミリーとJunファミリーのホモダイマーあるいはヘテロダイマーとして機能する。そこでAP-1ファミリーのATLでの発現を検討した。その結果、ATLの臨床検体ではFra-2、JunD、JunBの構成的発現が見られた。さらにCCR4プロモーターの活性化はFra-2/JunDおよびFra-2/JunBのヘテロダイマーがきわめて特異的に誘導することを見出した。さらにFra-2の発現はHTLV-1の転写因子Taxでは誘導されないことも確認した。発がん遺伝子Fra-2の正常T細胞での発現やATLでの構成的活性化はいまだ報告されていない。そこでATLでのFra-2、JunD、JunBの役割をsiRNAノツクダウンで検討した。その結果、Fra-2とJunDのsiRNAがCCR4発現および細胞増殖を抑制した。またFra-2あるいはJunDをJurkatで強制発現すると細胞増殖を促進した。そこでATLでのFra-2の下流標的遺伝子をFra-2 siRNAによるノックダウンとマイクロアレイ解析で検討した。その結果、Fra-2のsiRNAによりATL細胞株で少なくとも49の遺伝子が3倍以上の低下を示した。この中には発がん遺伝子c-Myb、Bc1-6、MDM2も含まれていた。そしてこれらの発がん遺伝子の発現はJunDのsiRNAでも抑制され、Fra-2/JunDヘテロダイマーの下流遺伝子であることが示された。さらにATLの臨床検体でもこれらの発がん遺伝子の構成的発現が確認された。発がん遺伝子Fra-2、c-Myb、Bc1-6、MDM2のATLでの構成的発現は初めての知見である。
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