研究課題/領域番号 |
18013015
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡辺 すみ子 東京大学, 医科学研究所, 客員教授 (60240735)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
2007年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2006年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 網膜 / マウス / Wntシグナル / 細胞増殖 / 表面抗原 / cre / loxPマウス / プロジェニター細胞 / 分化 / 増殖 / Wnt / beta-catenin |
研究概要 |
本研究はは我々のこれまでin vitroのマウス網膜器官培養への遺伝子導入の実験でWntシグナルは哺乳類の網膜については直接に増殖を誘導するのではなくプロジェニター細胞を未分化な状態で停止させることにより結果として腫瘤の形成にいたる、という仮説をin vivoで検討した。Wntシグナル伝達分子であるbeta-cateninを網膜の発生初期でcre/loxシステムにより網膜で活性化したマウスでは網膜全体のサイズはむしろ小さくなり、SSEA-1によって標識される網膜プロジェニター細胞の蓄積による腫瘤の形成が観察されたが、増殖細胞についてはいずれの発生ステージにおいても拡大している証拠はなかった。一方、網膜でbeta-cateninを不活性化したマウスではSSEA-1陽性細胞の減少が観察され、増殖についてはやはり変化がなかった。すなわちin vivoでもWntシグナルは未熟網膜細胞の分化のタイミングを決定しているのであり、増殖には直接の影響がないことが明らかとなり、我々の仮説が検証された。さらに網膜のどの細胞集団がWntfamily蛋白を発現しているか解析するためにセルソーターを用いて未分化網膜細胞を、これまでに同定したマーカーとなる表面抗原により分化段階および網膜内の空間的存在形式の異なる3つの亜集団に分離し、それぞれについてDNAChipを用いて遺伝子発現パターンを解析した。Wntfami1y遺伝子を中心にそれぞれの集団にユニークな発現パターンが見いだされた。さらなる解析により、異なる細胞集団間でのシグナル相互作用についての基盤データをつくる事をめざしている。以上のように網膜の増殖にかかわるWntのユニークな作用を明らかにした事により網膜腫瘍形成メカニズム解析に重要な示唆を与えた。
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