研究課題/領域番号 |
18013039
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
吉田 裕樹 佐賀大学, 医学部, 教授 (40260715)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
2007年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2006年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | アポトーシス / Apafl / ネクローシス / オートファジー / ネクロプトーシス / 神経前駆細胞 / Apaf1 / 小胞体 / ミトコンドリア / Bcl-2ファミリー |
研究概要 |
アポトーシスは、個体の発生過程や生体の恒常性を維持する上で重要な細胞死の一形態である。Apaf1は、ミトコンドリア依存性アポトーシス誘導経路における必須のアダプター分子であり、その欠損は、通常神経前駆細胞の過剰な蓄積を伴う致死的な頭部の変形を来すが、一部の個体は外見上全く正常に生まれ、交配能力を有する成体にまで成長するものもみられる。実際、Apaf1を欠損するマウス胎児において、内耳形成における細胞死は、Apaf1非依存性に生じることを形態学的に解析しこれを報告した。このことは、ミトコンドリア依存性アポトーシス誘導経路の欠損に対して補償的に働く細胞死誘導経路の存在を示唆している。本研究では、Apaf1を欠損する神経上皮細胞(前駆細胞を含む)に対して様々な細胞死誘導刺激を加え、その細胞死誘導や抵抗性を観察した。Apaf1を欠損する神経上皮細胞は、EGFやインスリンなどの成長因子を欠損する培地で培養したとき、野生型細胞に比べて細胞死抵抗性を示したが、72時間程度で細胞死が認められた。形態学的には、オートファジーを伴うネクローシスに類似した細胞死であると考えられ、現象的にはネクロプトーシスに相当するものと考えられた。この細胞死が、定義的にネクロプトーシスに相当するものであるかどうか、また、オートファジーによる細胞死との差違などを詳細に検討しているが、この細胞死が、ミトコンドリア依存性経路に対して補償的に働いている可能性が示唆されている。
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