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投薬タイミング規定因子を用いた癌化学併用療法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 18014021
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関長崎大学

研究代表者

藤 秀人  長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 准教授 (90346809)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
2007年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2006年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
キーワードdosing schedule / docetaxel / adriamycin / cardiotoxicity / chronopharmacology
研究概要

昨年度の研究成果より、docetaxel(DOC)をadriamycin(ADR)投薬の12時間前に投薬することで、有意にADR誘発心毒性を軽減できることが明らかとなった。一般に、ADR誘発心毒性の発症原因として、フリーラジカル形成による心組織障害及びADRの主要代謝物であるadriamycinol(ADRo1)の心筋内蓄積が挙げられる。そこで、DOC先行投薬が心毒性を軽減する機序を解明するために、上記の二点を検討した。その結果、血中・心組織中ADR及びADRo1濃度はADR群とDOC-ADR群間で差異は認められなかった。一方、DOC-ADR群のTRBARs量(フリーラジカル量)はcontrol群と同レベルであったのに対し、ADR群ではcontrol群及びDOC-ADR群と比較し有意に高いTBARs量を示した。以上より、DOC先行投薬によるADR誘発心毒性の軽減にはADR及びADRolの薬物動態よりむしろ心組織中フリーラジカルの抑制が寄与していると考えられる。
そこで、DOC先行投薬によるフリーラジカル抑制作用の機序を明らかにするために、生体においてラジカルスカベンジ作用を有する抗酸化酵素に及ぼすDOC先行投薬の影響について評価した。その結果、DOC先行投薬によって抗酸化酵素活性の顕著な変化は認められなかった。次に、鉄イオンに作用しフリーラジカルの産生を抑制する作用を有するセルロプラスミン(CP)活性に及ぼすDOC先行投薬の影響について評価した。ADRの投薬時期となるDOC投薬後12時間目の心組織中CP活性はcontrol群と比較しDOC-ADR群で有意に上昇した。したがって、DOCを先行投薬することで増大するCP活性によってADR誘発フリーラジカル産生は抑制されたと考えられる。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 基礎研究を基盤とした至適抗癌剤併用療法の構築2007

    • 著者名/発表者名
      藤秀人
    • 雑誌名

      医療薬学 33

      ページ: 897-904

    • NAID

      110006452666

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Pre-administration of docetaxel protects against adriamycin-induced cardiotoxicity.

    • 著者名/発表者名
      Sakaguchi H.
    • 雑誌名

      Breast Cancer Res. Treat. (in press)

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Cisplatin・Docetaxel併用療法における至適投薬方法の構築に関する基礎的研究2008

    • 著者名/発表者名
      藤秀人
    • 学会等名
      第6回 日本臨床腫瘍大会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2008-03-21
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] docetaxel前投薬によるadriamycin誘発心毒性軽減の機序解明2007

    • 著者名/発表者名
      友成真理
    • 学会等名
      第28回日本臨床薬理学会年会
    • 発表場所
      宇都宮
    • 年月日
      2007-11-29
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] Therapeutic index by combination of adriamycin and docetaxel depends on dosing time in mice.2007

    • 著者名/発表者名
      To H.
    • 学会等名
      2nd World Congress of Chronobiologyt
    • 発表場所
      Tokyo
    • 年月日
      2007-11-05
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2018-03-28  

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