研究課題/領域番号 |
18015001
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
東 秀明 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 准教授 (20311227)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
2007年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2006年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 胃癌 / 感染症 / ヘリコバクターピロリ / 細胞極性 / 分子立体構造 / ヘリコバクター・ピロリ / 胃がん |
研究概要 |
1)全長CagA精製タンパク質を用いた結晶化スクリーニングの結果、一つの試料において再現性良く微小結晶の形成が確認されたが、X線構造解析に適した大型結晶は得られなかった。精製CagAのCDスペクトル解析を行ったところ、二次構造予測解析で得られた高次構造含有量に較べ測定値は低く、また、高次構造形成能をinsilico解析した結果CagA分子内に内因性不規則構造が存在することが示唆された。全長CagA単分子ではX線構造解析に適した結晶形成は困難であると予想された。そこで、CagAの標的分子PAR1との共結晶化を計画し、現在共結晶化スクリーニングを行う段階こ至った。一方プロテアーゼ分解により(CagAのドメイン構造解析を行い、CagAは二つのドメインで構成されている可能性が推察された。EPIYA領域を含むC末端側ドメインのNMR及びCD解析を進めたところ、高次構造の存在が示唆された一方で、不規則構造の存在も併せて観測された。CagAは主要な生物活性に重要なEPIYA領域周辺を不定形構造として持つ内因性不規則構造タンパク質であることが推察された。 2)EPIYA領域に相互作用を示す細胞内タンパク質を質量分析法により同定した。その結果、CagAは細胞極性制御因子PAR1とEPIYA配列近傍の分子構造に依存して複合体を形成し、PAR1キナーゼ活性の抑制を通して細胞極性形成を崩壊させることが明らかとなった。このCagA分子活性に依存し、CagA陽性ピロリ菌は胃上皮組織構造を破壊し胃粘膜病変を発症させていることが推察された。 3)ピロリ菌cagA遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを樹立し、個体レベルにおけるCagAの病変発症への関与を検討した。その結果、cagAマウスにおいて胃上皮細胞の過増殖にともなう胃粘膜肥厚ならびに過形成性ポリープ、さらには胃ならびに小腸における癌の発症を認めた。
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