研究課題/領域番号 |
18016024
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松本 雅記 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教 (60380531)
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研究分担者 |
中山 敬一 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (80291508)
白根 道子 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (90398082)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
2007年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2006年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | プロテオミクス / リン酸化 / 細胞周期 / シグナル伝達 / シグナル伝津 |
研究概要 |
1)高純度リン酸化ペプチド精製技術の確立 細胞全抽出液の消化物を用いてIMAC担体や金属の選定、バッファー条件や洗浄回数などの系統的な最適化を詳細に行い、リン酸化ペプチド精製の回収率・特異性を大幅に改善した。さらに、Ga-IMACとFe-IMACのリン酸化ペプチド精製の特異性の差を見出し、この特性を利用した、tandemIMAC法を構築することでより網羅性の高い精製技術を構築した。その結果、現在、わずか100ug程度のタンパク質消化物から700種類におよぶリン酸化ペプチドに成功した。さらに、大規模なリン酸化ペプチド解析のために、種々のイオン交換クロマトグラフィー等とIMACの組み合わせを検討し、10000種類以上のリン酸化ペプチドの同定が可能となるシステムを構築した。また、ILAC法やiTRAQ法などの安定同位体標識法による定量技術を用いることで、実際にリン酸化ペプチドを定量可能かどうかを検証し、2検体間の定量的比較(SILAC法)や多検体間の比較(iTRAQ法)による定量法を構築した。 2)定量的リン酸化プロテオーム解析の応用 上記、定量的なリン酸化ペプチドの大規模解析システムの構築を完了したため、細胞周期やシグナル伝達研究への応用を試みた。細胞周期の解析例としては、非同調細胞とM期同調細胞の比較を行い、3000種類以上のリン酸化ペプチド(約1500種類のタンパク質に相当)の定量を行い、多数のM期特異的なリン酸化を見出した。また、EGF刺激たよって引き起こされるリン酸化の大規模定量解析をiTRAQ法との併用によって遂行し、10000種類にリン酸化の経時変化をとらえることに成功した。これらの大規模データをもとに、各々の新規リン酸化タンパク質について詳細な解析を行うとともに、文献情報とのリンクやモチーフ解析などを行うことで、細胞周期やシグナル伝達における新たな知識発見が可能であることが示された。
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