研究課題/領域番号 |
18017007
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤原 晴彦 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (40183933)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
2007年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2006年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 擬態 / アゲハ / カイコ / 紋様形成 / 色素合成 / メラニン形成 / 凝態 |
研究概要 |
1.遺伝子ライブラリーの構築と解析:カイコの4齢脱皮期皮膚のライブラリーでは、1300ほどが新規遺伝子で、200近いクチクラタンパク質遺伝子がいくつかの染色体サイトにクラスターとして存在することが明らかとなった。鱗翅目昆虫が、環境に適応した皮膚構造を実現させるために遺伝子を高度に重複させたことを窺わせる。一方、シロオビアゲハとアゲハの幼虫皮膚と翅のcDNAを構築し、アゲハ幼虫皮膚(20000)、シロオビアゲハ幼虫皮膚(5000)、シロオビアゲハ翅(28000)の配列解析を行った。数多くの擬態紋様関連遺伝子を同定するとともに、黄色、青色など特定の色素紋様にリンクした遺伝子を発見した。 2.擬態紋様に関する遺伝子の同定と発現パターン:ナミアゲハの3齢脱皮に特異的な遺伝子として、約10種類の特殊なクチクラ遺伝子が同定された。これは鳥のフンに擬態する際の疣状突起に対応したクチクラタンパク質で、通常のクチクラ遺伝子が鱗翅目昆虫の進化の過程で適応的に遺伝子重複によって生じた可能性がある。培養皮膚を用いたホルモン応答実験により、これらの遺伝子は幼若ホルモンJHの影響下で4齢脱皮期に発現抑制を受けるように運命づけられることが判明した。一方、アゲハの近縁種間でなぜ多様な紋様が生み出されたかを理解するために、ナミアゲハ、シロオビアゲハ、キアゲハの3種類の4齢脱皮期の幼虫で、メラニン合成に関与するTH,DDC、赤色紋様のebony、黄色紋様のYRG,青色紋様のINSなどを調べ、個々の遺伝子が各アゲハ種の紋様に一致して発現することが示された。さらに、ナミアゲハとシロオビアゲハ間で異種間交雑種を産ませ、YRGの発現解析を行った結果、YRG上流のシスエレメントの違いでなく、YRGの発現を制御するトランス因子の発現パターンの変化が種間での紋様変化をもたらしている可能性が示唆された。
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