研究課題/領域番号 |
18018024
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
辻本 豪三 京都大学, 薬学研究科, 教授 (80172013)
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研究分担者 |
平澤 明 京都大学, 薬学研究科, 准教授 (70242633)
輿水 崇鏡 自治医科大学, 医学研究科, 准教授 (20392491)
奥野 恭史 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (20283666)
足達 哲也 京都大学, 薬学研究科, 特任助手(COE) (60345014)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2007年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 個別化医療 / マイクロアレイ / 臨床検体 / 食道癌 / バイオインフォマティクス / ゲノム情報 / 食道がん / DNAチップ / ゲノム医療 |
研究概要 |
本研究では、患者の遺伝的体質に合わせた処方、治療計画を実践するテーラーメイド医療の実現のために、我々が開発した超高感度マイクロアレイ技術を極微量の臨床試料-特に食道や大腸癌の生検試料-に対して応用し、癌の診断並びに治療に役立てることを目標とする。今年度我々は、生検試料に対して高感受性チップを使用し、データの再現性を確認後、チップ搭載コンテンツを決定し癌判別アルゴリズムを改善することに成功した。まず(1)既に株化されている培養食道がん細胞株(約50種)において、化学療法や放射線療法の感受性と発現プロファイルの関係を統合し、これら治療に対する感受性判定に重要な遺伝子群を絞り込んだ。次に(2)これらの遺伝子群によるマイクロアレイを作製し、生検試料によるプロスペクティブ研究を進めた。さらに、食道癌検体について京都大学腫瘍外科、その他の病院施設において倫理審査委員会の承認を得て研究を実施できる体制を構築した。 また上記各機関から実験実施箇所である京都大学薬学部までの検体収集搬体制を確立し、品質良好なRNAを抽出可能な状態で検体を収集できることを確認した。具体的には、食道癌生検検体計54組(生検判断によるガン・非ガン)を収集した。癌判別アルゴリズムによってモデル実験を行ったところ、癌組織の割合が6割以上の検体を癌と判別できることが確認された。このアルゴリズムで新規検体を判別したところ、食道癌の判別精度は81%であった。判別できていない検体については、内視鏡検査時に目視で正常と判断されたが前癌状態であった検体が混じっている可能性がある。上述のアルゴリズムで癌と判定された生検検体について、リンパ節転移を予測したところ、確率73%で転移を判別することができた。以上の如く、高感度チップの検証が終わり臨床応用する体制が整ったため、現在このチップ用いた食道癌の臨床研究に取り組んでいる。
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