研究課題/領域番号 |
18018026
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
跡見 晴幸 京都大学, 工学研究科, 准教授 (90243047)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
2007年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2006年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 超好熱菌 / アーケア / 遺伝子破壊 / 遺伝子発現 / 遺伝子導入 / プロモーター / マーカー遺伝子 / Thermococcus / Archaea |
研究概要 |
我々は以前にTK1761が耐熱性β-glycosidaseをコードすることを明らかにした。本β-glycosidaseの基質特異性がp-nitro-pheny1 (pNp)-β-D-glucopyranoside≒pNp-β-D-mannopyranoside>pNp-β-D-galactopyranosideであることが分かった。本研究ではTK1761のreporter遺伝子としての利用を検討した。T. kodakaraensisの無細胞抽出液にはクロマトグラフィーで分離可能な2種のβ-glycosidase活性が存在することが分かった。そこでこれら2種の基質特異性を検討した結果、片方はortho-nitropheny1-β-D-glucopyranoside (ONPgluco)およびortho-nitropheny1-β-D-mannopyranoside (ONPmanno)を加水分解する活性を示したが、ortho-nitropheny1-β-D-galactopyranoside (ONPgalacto)を認識しないことが判明した。もう一方の酵素はONPgalacto分解活性を示した。TK1761遺伝子を高発現したところ、無細胞抽出液中のONPglucoおよびONPmanno分解活性は顕著に増加したが、ONPgalacto分解活性は宿主細胞のKW128株と同程度であった。したがってONPglucoおよびONPmanno分解活性を測定することにより、TK1761はreporter遺伝子として利用できることが示された。さらにTK1761を利用して始原菌において転写と翻訳が実際並行して起こること(polarity)を初めて証明した。これは遺伝子の発現制御の観点から非常に重要な結果であり、これにより始原菌においても翻訳段階での転写調節が起こり得ることを示唆するものである。さらに薬剤耐性に基づいた遺伝子破壊系を他の超好熱菌に適用し、Thermococcus litoralisでもこの系が利用可能であることが判明した。
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