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ヒト中心溝吻腹側の痛覚関連野に対応するラット皮質領野の検索

研究課題

研究課題/領域番号 18019028
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関島根大学

研究代表者

伊藤 眞一  島根大学, 医学部, 准教授 (10145295)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2007年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード内臓感覚 / 迷走神経 / 大脳皮質 / 痛覚 / 筋感覚 / 皮質求心路 / クロラロース / プロポフオル / 侵害受容ニューロン
研究概要

ラット内臓感覚野では体性電気刺激に対して高閾値の応答が得られる。その性質を調べるため、様々な自然刺激を用いて電場電位応答およびユニット応答を調べた。1.プロポフォル麻酔下で侵害応答を調べた。プロポフォルは臨床で用いられている麻酔剤で島皮質の侵害応答を抑制しないという報告がある。昨年度クロラロース麻酔下では相動的応答が得られたのみだったが、今回持続的応答が得られた。また抑制性応答も初めて得られた。受容野は大きく口唇から四肢全てに及ぶものもあった。侵害応答が記録される範囲は末梢の電気刺激に対する誘発電位の応答中心に限られ、電気刺激に応答するユニットの一部が侵害刺激に応答した。2.クロラロース麻酔下で腕、手掌、下肢、足底、尾のタッピングおよび締め付け刺激に対する応答を得た。皮膚のみの触刺激では反応がない。下腿を切開してヒラメ筋を露出しタッピングを行うとやはり応答がある。ヒラメ筋の触刺激では応答しない。露出したヒラメ筋に押し込み刺激をすると応答する。締め付けあるいは圧迫は筋の高閾値III群機械受容器線維の最適刺激であり、当該応答への筋求心線維の関与が強く示唆される。3.心拍に同期してバースト発射するユニットが記録された。身体のA-delta入力が収敏するこの場所では、迷走神経電気刺激応答は内臓感覚入力の直接の証拠とはいえない(頸部迷走神経は内臓由来でない求心線維を含む)。自然な内臓活動を反映するユニットの存在によって内臓感覚入力が証明され、この場所が内臓感覚野であることの根拠が得られた。以上より、内臓感覚野に限局して侵害応答の得られる場所があること、および高閾値筋求心線維の投射のあることが示された。この結果はこの場所が内臓・体性を問わず伝導速度の遅い求心線維の投射を受けていることを示唆するもので、内臓感覚概念の拡張版ともいうべき身体感覚系の存在を示唆するものである。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Striatal projections of the vagal-responsive region of the thalamic par-fascicular nucleus in macaque monkeys2008

    • 著者名/発表者名
      伊藤眞一
    • 雑誌名

      Journal of comparative neurology 506

      ページ: 301-327

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] A long-time high spatiotemporal resolution optical recording system for membrane potential activity via real-time writing to the hard disk2006

    • 著者名/発表者名
      Hirota, A.
    • 雑誌名

      J. Physiological Science 56

      ページ: 263-266

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] 大脳皮質および大脳基底核への内臓感覚入力2008

    • 著者名/発表者名
      伊藤眞一
    • 学会等名
      日本生理学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-03-26
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] サル視床束傍核の迷走神経刺激応答部位に投射する脳幹および小脳のニューロン分布2008

    • 著者名/発表者名
      伊藤眞一
    • 学会等名
      日本生理学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-03-26
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] Afferent projections to the vagus-responsive region of the thalamic parafascicular nucleus in monkeys2007

    • 著者名/発表者名
      伊藤眞一
    • 学会等名
      Society of Neuroscience
    • 発表場所
      San Diego
    • 年月日
      2007-11-05
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2018-03-28  

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