研究課題/領域番号 |
18021027
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 生理学研究所 |
研究代表者 |
石橋 仁 生理学研究所, 発達生理学研究系, 准教授 (50311874)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2007年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | シナプス前神経終末部 / グリシン / 脱分極 / 神経伝達物質 / イノシトール3リン酸 / ホスホリパーゼC / パッチクランプ / カルシウムストア |
研究概要 |
細胞外Ca^<2+>に依存しない新たな神経伝達物質放出機構の詳細なメカニズムの解明を目指し、本研究を行った。神経終末部が付着した状態で単離した脊髄神経細胞にパッチクランプ法を適用し、細胞外Ca^<2+>-free条件下、高K^+溶液により神経終末部の脱分極刺激を行うと、グリシン作動性IPSCの頻度が著明に増加した。今回、高濃度のwortmannin等、イノシトール代謝に影響を与える薬物を用いることにより、この応答にPLCの基質であるPIP2の生合成が必要であることがわかった。また、海馬CA3領域より単離した神経細胞においても、高K^+溶液によりGABA作動性IPSCの頻度が増加した。この海馬における応答は、スライス標本を用いても観察されてことから、急性単離した細胞に特徴的なものではないことがわかった。一方、スライス標本を用いた解析では、溶液灌流速度が遅くCa^<2+>-free条件から正常な条件に戻すのに時間がかかり、evoked IPSCに対する細胞外Ca^<2+>-free条件下での脱分極の影響を解析することが困難であった。従って、培養細胞を用いて更なるメカニズムの解明を試みた。細胞外をCa^<2+>-free条件にすると、evoked IPSCは完全に抑制された。この細胞外Ca^<2+>-free条件下に50Hzで1分間の高頻度刺激を行った後、急速に細胞外を正常な溶液に戻すと、約50%の細胞でevoked IPSCの振幅が刺激前よりも増強された。この応答は、EGTA-AMの前処置によって完全に抑制された。従って、高K^+による脱分極刺激だけでなく、電気刺激による高頻度刺激によっても、神経終末部で細胞外Ca^<2+>に依存せずに終末部内Ca^<2+>濃度が上昇することがわかった。以上の結果から神経伝達物質放出を制御する新たなメカニズムの解明に繋がると考えられた。
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