研究課題/領域番号 |
18023017
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 九州大学 (2007) 名古屋大学 (2006) |
研究代表者 |
松本 雅記 (2007) 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教 (60380531)
嘉村 巧 (2006) 名古屋大学, 大学院理学研究科, 教授 (40333455)
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研究分担者 |
三村 覚 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教 (60432233)
中山 敬一 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (80291508)
松本 雅記 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (60380531)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
2007年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2006年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 神経変性疾患 / コビキチン / プロテオミクス / ポリグルタミン病 / タンパク質分解 |
研究概要 |
1) E4B遺伝子改変マウスの作製と解析 E4B(-/-)ノックアウトマウスは胎生致死であった。一方、E4B(+/-)マウスはPurkinje細胞の変性を認め、運動失調(歩行障害)を示した。さらにE4Bの機能を詳細に解析するために、E4Bを神経特異的に欠損したマウス(E4B CKO)の作製を行い、行動学的解析や病理学的解析によりE4Bの機能を解析した。E4Bコンディショナルノックアウトマウス(E4B CKOマウス)は正常に発生したが、20週令までにほとんどが突然死を起こした。突然死の原因として癩癇発作が疑われたが、実際、癩癇誘発剤に対する感受性は野生型マウスと比較して明らかに高かった。 2) E4Bの基質分子の探索 このように、E4Bが神経変性の防御機構において極めて重要な分子であり、脳神経系におけるE4Bの基質探索の重要性が浮き彫りとなった。そこで、E4Bヘテロノックアウトマウスにおいて蓄積しているタンパク質(E4Bの基質候補)を種々のプロテオミクス技術を用いて探索を試みた。2D-DIGE法によって野生型マウスとE4Bノックアウトマウスの発現プロテオーム比較を行った。その結果、複数のスポットがE4Bノックアウトマウスにおいて増加していることが明らかとなった。これらの変動したスポットは質量分析計による同定を終え、現在、検証実験を行っている。さらに.超高感度nanoLC-タンデム質量分析計と安定同位体標識法を組み合わせることで、大規模なタンパク質の発現定量解析システムを行い、2D-DIGE法ではとらえることができなかった微量タンパク質の変動を見出した。また、E4Bの基質探索のための他の方法として、in vitroユビキチン化アッセイを用いたE4B依存的なユビキチン化タンパク質の検出システムを構築した。今後、これらの異なる手法で得られたE4B基質候補分子のリストを総合的に判断し、絞り込みを行ったうえで詳細な解析を進める予定である。
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