研究課題/領域番号 |
18023019
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
西村 正樹 滋賀医科大学, 分子神経科学研究センター, 准教授 (40322739)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
2007年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2006年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / プレセニリン / γセクレターゼ / アミロイドβ / CRB2 |
研究概要 |
【背景と目的】γセクレターゼ活性を制御する細胞内在性メカニズムを解明することからAβ42/43生成を抑制する治療法の開発を目指している。γセクレターゼは、presenilin (PS)、nicastrin, APH-1, PEN-2から構成される高分子量複合体である。しかし、これら以外の結合蛋白質が活性修飾、切断部位特異性、基質選択性等に関与している可能性が考えられる。本研究では、そのような蛋白質の同定を目的に活性型γセクレターゼ複合体のプロテオミクス解析を試みた。【方法と結果】γセクレターゼ複合体精製にはPEN-2によるタンデム親和性精製法(TAP)を応用した。PS複合体のうち活性型は1/5以下と試算されるが、PEN-2は最後に複合体に結合し活性化に寄与することから、活性型複合体に含まれる割合が高い。しかし、タグを持つ外来性PEN-2が複合体に組み込まれる効率は低いため、まず内在性PEN-2を恒常的にノックダウン(k/d)したHEK293細胞を作製し、この細胞をもとにTAP-PEN-2を安定的に発現する細胞株を樹立した。TAPタグを用いた2段階精製によって得られた複合体結合蛋白質は、SDS-PAGEに展開しLC-MS/MSにて同定を行った。この結果、現在まで数種の候補を同定したが、これらは従来PS複合体との結合やγセクレターゼ活性への関与は報告されていない新規蛋白質であった。このうちNP1については、γセクレターゼ複合体との結合を確認し、siRNAによるk/dによりAβ産生が増加することを見出した。【考察】γセクレターゼ活性を修飾する複合体結合蛋白質には未知の分子を含め複数の存在が示唆される。今後、治療標的となり得る可能性も視野に入れ、Aβ産生調節のメカニズム及び基質特異性などを明らかにする。
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