研究課題/領域番号 |
18023043
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
水島 昇 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10353434)
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研究分担者 |
原 太一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (00392374)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
2007年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2006年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | オートファジー / ユビキチン / タンパク質品質管理 / タンパク質凝集体 / 封入体 / 神経変性疾患 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
オートファジーは細胞質成分をリソソームで分解する主要なバルク分解機構である。オートファジーの中心的な役割は飢餓応答であるが、他に神経細胞のような非増殖性の細胞での細胞質成分の正常な代謝回転にも重要な役割を果たすと考えられている。昨年度は、オートファジーに必須であるAtg5の神経系特異的ノックアウトマウスの解析から、オートファジーが生理的条件下での神経細胞内の品質管理に重要な役割を果たすことを明らかにした。 本年度はその蓄積産物として、GST、チトクロームC、p62などを明らかにし、その蓄積の意義について検討をおこなった。また線虫では神経軸索のガイダンスとオートファジーの双方に必要な因子としてUNC51が知られているが、今回私たちはその哺乳ホモログであるULK1が実際にオートファジーで機能すること、さらにその新規結合因子としてFIP200を同定し、それがオートファジーに必須であることを示した。これらの成果はULK1複合体がオートファジーと軸索ガイダンスにどのように機能しているかを明らかにしていく上で大変重要であると考えられる。また、完全にオートファジー活性を欠損したマウスはオートファジーの生理的意義を知る第一歩としては有用であるが、非常に極端なモデルである。今回、オートファジー活性が低下した新しいマウスモデルの作製に成功した。現在、神経変性疾患モデルマウスとオートファジー活性低下マウスを交配し、異常タンパク質蓄積の程度や神経変性の程度を組織学的に解析している。このマウスモデルは今後より多くの病態におけるオートファジーの役割の解析に有用であると考えられる。
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