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フランスにおける緊急発掘制度の発展と遺跡の整備活用

研究課題

研究課題/領域番号 18024004
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 人文・社会系
研究機関東洋大学

研究代表者

堀越 宏一  東洋大学, 文学部, 教授 (20255194)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード中世史 / フランス / 考古学
研究概要

2002年2月にフランスで設立された国立予防考古学研究所は、緊急発掘を専門的かつ独占的に行なう中央機関であり、現在、フランスにおける考古学活動の90%を担う、考古学の中心的な組織になっている。その一方で、従来の考古学研究の中心だった大学研究者と文化省文化遺産局考古部による考古学発掘は事実上停止し、彼らによる考古学研究も発掘をともなわない既存の遺跡の分析などに限定される傾向が生じてきている。このようなフランスにおける考古学発掘体制と中世考古学研究の新状況を理解するために、本研究の目標は次のように設定されている。
1)フランスにおいて、ここ10年あまりの間に急速に発展した緊急発掘制度の形成過程とその組織の実態を、フランスにおける関係諸機関における調査と文献収集を通じて明らかにすること。
2)フランスにおける新しい緊急発掘組織が遺跡の整備活用にどのように取り組んでいるか、また博物館や出版物を通じて発掘成果の公表をどのように行なっているかについて明らかにすること。
平成18年度には、国立予防考古学研究所創設にいたる、ここ10年あまりの間の緊急発掘制度形成の経過とその組織の実態を明らかにするために、同年9月にフランス現地調査を行ない、ナンシー大学中世考古学研究所での情報収集とパリの国立予防考古学研究所所長J・P・ドゥムル氏へのインタビュー調査を行ない、同研究所の発掘と研究体制の現状をかなりよく把握することができた。これらを通じて、同研究所とその地方部局が、発掘された歴史遺産の保存と活用、公開に関して積極的な姿勢を持ちつつも、実際には、あまり成果が見られない現状を確認できた。
その一方で、大学所属の考古学者などの中世考古学研究者の間では、従来の中心テーマだった、城、教会、墓地を中心とした定住地に関する研究が、新たなデータを欠いているために停滞する一方で、既に得られている遺跡の発掘データや現存する建物の分析から、居住空間としての城や町屋の研究、家具、室内設備、器具類に関する研究が進み、現在のフランス中世考古学研究が、これらの物質文化研究とも呼ぶべき領域へ移行しつつあることが確認された。

報告書

(1件)
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 緊急発掘が支配するフランス考古学制度と中世史研究の行方2007

    • 著者名/発表者名
      堀越 宏一
    • 雑誌名

      東洋大学文学部紀要・史学科篇 32

      ページ: 15-15

    • NAID

      40015417329

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

URL: 

公開日: 2006-04-01   更新日: 2018-03-28  

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