研究課題/領域番号 |
18026008
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
大向 一行 国立天文台, 理論研究部, 助教 (70390622)
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研究分担者 |
西合 一矢 国立天文台, 理論研究部, 研究員 (30399290)
町田 正博 京都大学, 理学部, 研究員 (10402786)
山田 雅子 国立天文台, 理論研究部, 研究支援員 (10419848)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 星形成 / 宇宙初期 / 原始星ジェット / ファーストコア / 星間現象 |
研究概要 |
本研究課題による成果は以下の通りである。 1.太陽系と異なる環境下での星形成過程の解明 マゼラン雲は銀河系よりも金属量が数倍低く、宇宙初期環境の金属量はほぼゼロである。本研究では低金属環境の星間ガス雲からの星形成を数値シミュレーションで追跡し、金属量が星形成に大きく影響することを定量的に示した。銀河系は太陽程度の星が形成されやすいが、太陽よりも1万分の1以下の金属量では大質量星が形成されやすい。しかし、金属量が太陽の10万分の1から100万分の1の時には例外的に太陽質量の星が形成される。これは観測的に謎とされている古い星の金属量分布を説明できる(大向)。 金属量がほぼゼロである宇宙初期の星形成は、これまで考えられていたよりも複雑な分裂過程を含み多多重星や連星などを容易に形成しうる事も示した(町田)。 2.原始星ジェット・アウトフローの統一的理解 星は形成過程で大きな分子流を放出し同時に細長く高速なジェットも放出することが観測的に知られている。本研究により、これが星形成過程における磁場による遠心力風で同時に説明できることが示された(町田)。観測的に困難な星形成の極初期段階の解明にとって非常に有効な成果である。 3.ファーストコア天体の観測的性質 星形成の瞬間に近いと理論予想されている天体がファーストコアであり、これは現在世界的に観測競争が繰り広げられている。本研究では、これまで非現実的な球対称モデルに代わり、現実的な円盤構造を持つモデルを用いてその観測予測を行った(西合)。これによると、次期大型観測機ALMAで、十分に観測可能であり、中心集中した100K程度のコアと数十Kの円盤など、いくつかの観測的特徴を持つことも指摘した。
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