研究課題/領域番号 |
18028009
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
辺土 正人 琉球大学, 理学部, 准教授 (00345232)
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研究分担者 |
上床 美也 東京大学, 物性研究所, 准教授 (40213524)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2007年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 分子性導体 / 超高圧 / 高圧相図 / 圧力誘起超伝 / TMTTF塩 / 高圧下電気抵抗 / 圧力誘起超伝導 / 有機導体 |
研究概要 |
今回我々は、ダイヤモンドアンビルセル(DAC)による高圧・磁場中での測定を試みた。我々はDACを用いて、6GPa程度の超高圧下で(TMTTF)_2SbF_6のゼロ抵抗を観測することに成功した。この技術を用いて、各圧力で磁場方向を変えて磁場中電気抵抗を測定し、そのオンセットから上部臨界磁場を決定した。電流方向はすべてa軸(カラム方向)に流した。(TMTTF)_2PF_6に対しても同じ条件で行った。上部臨界磁場は、すべての軸方向で大きな異方性を示すことがわかった。一方、(TMTTF)_2PF_6ではH//a, b'方向ではほとんど同じ依存性を示した。これは、LeeらのTMTSF塩の報告とよく一致している。これらのP-T相図では、(TMTTF)_2SbF_6が非常に広い圧力範囲に超伝導相が存在し、(TMTTF)_2PF_6や(TMTTF)_2AsF_6ではTMTSF塩と同様に絶縁体相の消失点近傍の狭い範囲に存在していた。上部臨界磁場の異方性のこの違いは、P-T相図で違いの超伝導相の広がりのに対応している可能性がある。やはりここでも(TMTTF)_2SbF_6がこの系の中で特異な存在であることが明らかになった。今後さらにキュービックアンビル高圧装置の技術開発を進め、電気抵抗以外の物理量測定やさらなる小型化を進めることで低温磁場下での測定が可能になり、新奇な物性探索がより簡便に行える環境を整えることで、この分野に貢献していきたいと考えている。
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