研究課題/領域番号 |
18029024
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 独立行政法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
向井 敏司 物質・材料研究機構, 新構造材料センター, グループリーダー (40254429)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 構造・機能材料 / 金属ガラス / 変形応答 / 変形機構 / 変形速度 / せん断帯 / 変形誘起組織変化 / 高速変形 |
研究概要 |
バルク金属ガラスにおける不均一変形はせん断帯の形成による局所変形であるため、せん断帯の形成およびその進展を制御することが、室温付近での見かけ上の延性増加のためのポイントとなる。本研究ではバルク金属ガラスのせん断帯形成に及ぼすひずみ速度の影響について調査し、強度と延性のひずみ速度依存性を明確にするとともに、変形応答解析および内部組織解析の結果を基に、バルク金属ガラスの変形誘起組織変化の有無を検討した。 PdNip系金属ガラスの圧縮変形応答を調べたところ、PdおよびPの濃度分布が不均一であるほど、せん断帯形成に由来する応力振動の起こる頻度が高くなり、見かけ上の圧縮ひずみが増加することがわかった。また、せん断帯付近の組織を高分解能透過電子顕微鏡により観察した結果、せん断帯はナノ結晶を含まないアモルファス構造であったことから、過冷却液体温度域の比較的広い金属ガラスの局所せん断変形はアモルファス構造を維持したまま進行することがわかった。 他方、変形誘起による結晶化の有無と圧縮変形応答の相関性を明らかにするため、共晶組成と亜共晶組成からなるZrCuAl系合金について、ひずみ速度依存性を調査した。亜共晶組成合金の応力振幅間隔は、共晶組成合金の場合と比較して狭くなっていることから、せん断帯の形成と相互作用が起こる頻度は亜共晶組成である方が高くなることがわかった。変形組織観察の結果、亜共晶組成合金のせん断帯部位では、ナノ結晶が生成していることが確認され、組織構造が不均一である合金ほど、せん断帯が形成され易いことがわかった。また、亜共晶組成合金の高速圧縮変形時における応力低下速度は、共晶組成合金の場合と比較して、緩やかであったことから、せん断帯における局所粘性流動応力はナノ結晶生成に起因する粘性増加の影響を受けることが示唆される結果を得た。
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