研究概要 |
本研究では,(1)ナノ秒二重パルスレーザー生成マイクロプラズマから発生するEUV光の高効率発生および高速イオンのエネルギースペクトル制御の可能性を示した.質量制限型レーザー生成マイクロプラズマを用いて,応用への有効性が高いEUV光源の最適化に関する研究を進めた.EUV光源の高効率化とデブリの抑制を同時に満たすレーザーおよびマイクロプラズマの最適パラメータが明らかになった.ダブルパルス照射時には,高速イオンのイオン種,価数,エネルギー,イオン信号が減少し,Sn^+イオンのみが観測された.最大イオン信号となるエネルギーは3.5keV,イオン信号は1/4に減少した.これは,プラズマの電子密度勾配や電子温度が制御されたことを意味しており,干渉法や分光法によるプラズマ診断の結果とも整合している. 超短パルス高強度レーザーの相互作用長を長尺化させるデバイスとしてのキャピラリー放電生成プラズマチャネルを提案し,プラズマ診断を行った.レーザー干渉計により電子密度を計測し,10^<17>cm^<-3>程度のプラズマが生成されることが観測された.また中心軸上で低密度の電子密度分布を生成できた.電子密度計測に加えて,時間分解された電子温度も評価した.このことにより,プラズマチャネルのダイナミクスを明らかにすることができたと考えている.
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