研究課題/領域番号 |
18031003
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
斎藤 稔 弘前大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60196011)
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研究分担者 |
岡崎 功 弘前大学, 大学院・理工学研究科, 講師 (60332491)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2007年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | シャペロニン / 分子動力学シミュレーション / 内部空洞 / 拡散係数 / フォールディング / ラクトアルブミン / パッキング / 構造変化 / 回転拡散係数 |
研究概要 |
本研究の目的は、シャペロニンが内部空洞中の基質蛋白質をフォールディングさせる機能を調べるために、内部空洞水溶液の物理化学的性質を明らかにすることであった。そのために、シャペロニン全体を水中に置き、全原子全自由度の分子動力学シミュレーションを実施した。内部空洞に基質蛋白質(α-lactalbumin)を含む系と含まない系とで同一のシミュレーションを行った。シミュレーションは、これまでになく大規模(各620ps,総原子数約110万個)であったが、数値的に安定した計算を行うことができた。シャペロニンの様々な場所における水分子の拡散係数を明確に求めることができた。空洞内中心領域、空洞内壁面領域の拡散係数はそれぞれ0.3Å^2/ps、0.1Å^2/psであった。バルクの水分子の拡散係数に比べて明らかに小さいことがわかった。このような知見は、実験による観測から得ることは困難である。内部空洞中の小さい拡散係数の水が、基質蛋白質のフォールディングに何らかの影響を及ぼすものと考えている。一方、本研究のシミュレーションでは、原子に対する束縛が一切無いために、水溶液環境でのシャペロニンの平衡構造を知ることができる。水中のシャペロニンは、初期構造(X線結晶構造)と比較して有意な対称的構造変化を示した。この構造変化は、シャペロニンが結晶中で隣のシャペロニンと接している部分に顕著であった。このような知見も、本研究によって初めて得られた新しい知見である。今後更に、シミュレーションの時間を延長し、論文にまとめる計画である。
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