研究課題/領域番号 |
18033005
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鍋島 達弥 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (80198374)
|
研究分担者 |
秋根 茂久 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (30323265)
池田 忠作 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 準研究員 (30378541)
佐藤 総一 首都大学東京, 都市教養学部, 准教授 (90280908)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2007年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 超分子化学 / 分子認識 / 配位結合 / 応答性分子 / 協同効果 |
研究概要 |
外部因子応答性の機能性分子の研究が近年活発に行われるようになってきたが、多段階の協同性や応答性、これを利用したlogic gateといった動的機能を有する分子は興味深いターゲットであるにもかかわらずその報告例は非常に少ない。そこで本研究では配位結合を利用した自己集積により、柔軟な構造をもつ多元応答性配位空間の構築を行い、分子情報の伝達や機能の変換および増幅を目指した研究を進めた。そこで配位結合による自己組織化・自己集積化による機能場の創成を構築の基本的ストラテジーとした。さらにこの場に、ゲストの添加、酸化還元など外部因子を用いた構造および機能に対する摂動を加えることによって、協同的で動的な機能の多段階制御の実現が可能な配位空間の創出を目指した。 擬クリプタンドによる応答性配位空間の創出として以下の検討を行った。球状配位空間として、正八面体型の鉄一ビピリジン錯体部を構成要素とする擬クリプタンド型アニオンレセプターを設計した。認識場となる空間を包み込むように三つの尿素部位を導入し、効果的なアニオンの包接にふさわしい構造とした。この系においては、認識場の近傍に位置する鉄一ビピリジン錯体部とゲストの静電相互作用の大きさをレドックスにより変化させることで、アニオン認識能を劇的に変化させることに成功した。また我々が開発した新規配位子であるsalamoのC字型誘導体を基本骨格に用い、静的構造および動的性質(配座変換・化学反応)の制御として、「球状配位空間」に取り込まれるイオンの種類に応じた錯林分子の動的な配座変換(らせん反転)速度の制御を実現することができた。
|