研究課題/領域番号 |
18033006
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山本 泰彦 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (00191453)
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研究分担者 |
長友 重紀 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (80373190)
河野 慎 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 準研究員 (90431676)
三田 肇 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 講師 (00282301)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2007年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 核酸 / ヘム錯体 / 四重鎖DNA / G-カルテット / 電気化学 / NMR / 機能性核酸 / π・πスタッキング / 配位結合 / 分子認識 / π-πスタッキング |
研究概要 |
四重鎖DNAにおける自己組織化を利用してヘムの空間配置を制御し、調製される新規"ヘム核酸"の構造と機能の相関関係を解析することにより、ヘム核酸を新規機能性材料として展開するために必要な基礎的知見を得ることを目的に研究を行った。四重鎖DNAを構成するG・カルテットとヘムがほぼ同じ大きさのπ平面をもっことから、疎水性相互作用とヘム鉄への核酸塩基の配位により、ヒト染色体末端におけるテロメア部位の基本配列であるd(TTAGGG)により形成される平行型四重鎖DNA[d(TTAGGG)]_4はヘムと1:1複合体を形成することを見いだしている。また、[d(TTAGGG)]_4は、3'-末端のG-カルテットの分子間スタッキングにより二量化することも明らかにしている。本研究では、これらの知見に基づいて、四重鎖DNAを利用してヘム錯体の空間配列制御とヘム核酸の創製を行う。具体的には、四重鎖DNAの二量化反応などを利用し、2つのヘムを0.7-1.5nmの範囲に配置した複合体を調製し、ヘム間の相互作用について検討した。その結果、DNA塩基配列の選択により四重鎖DNAにヘム2分子を導入することが可能であることを見いだすと共に、四重鎖DNAの安定二量体を形成させる方法開発し、ヘムの空間配置を制御するための基礎的知見を得ることができた。また、ヘム核酸の軸配位子と酸化還元電位の関係:H_2O(orvacant)、イミダゾール、メルカプトエタノールを第六配位子としてもつヘム核酸それぞれの酸化還元電位(Em)をSquare wave voltammetry法により測定した(Em=-91mV(H_2O or vacant),Em=-145mV(イミダゾール),Em=90mV(メルカプトエタノール))が得ら、ヘム核酸においてもヘムタンパク質と同様に、第六配位子の元素がS、O、Nの順にEmが低下することが確認された。このように、軸配位子の交換によりさまざまな酸化還元電位を示すヘム核酸を創製できることも明らかにした。
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