研究課題/領域番号 |
18033042
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮坂 等 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (50332937)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 配位空間 / 単一次元鎖磁石 / 単分子磁石 / 磁気相関 / 次元制御 |
研究概要 |
「Single-Molecule Magnet (SMM)を交換相互作用で一次元に連結するとSingle-Chain Magnet (SCM)ができる」という本研究者が提唱した極めて単純な方法論を基に、SMMとなるMn(III)二核錯体、それを水素結合の弱い相互作用で一次元化した化合物、反磁性金属で連結した反強磁性SCMを合理的に合成し、極めて弱い摂動としての鎖内相互作用から相関に至る過程での磁化緩和ダイナミクスを追跡することに成功した。また、SMMとなる[Mn^<III>-M^<II>-Mn^<III>](M^<II>=Ni^<II>,S_T=3;Cu^<II>,S_T=7/2)を設計し、これらSMMを強磁性相互作用により一次元に連結することにより、一次元相関(regular chain又はdimerized chain)に依存した磁化緩和を理論的に説明することに成功した。これらの例は、鎖内相互作用(又は相関)のSCM挙動への影響を系統的に示した例である。空間としての一次元鎖は、鎖間相互作用として影響を受けるはずである。その相互作用が強く、鎖間相関を作る場合は、バルク磁石挙動を示す。実際に、同様な構造の一次元鎖で、鎖間環境を変えることでバルク磁石とSCMの作り分けにも成功している。しかし、実は、鎖内相関が鎖間相関よりも十分に大きい場合には、三次元的な長距離秩序を起こした後でも鎖内の磁化反転は起こりうることがわかってきた。
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