研究概要 |
extra dimensionの物理とビッグス粒子の物理(と数学),重力理論について,ゲージ理論における摂動計算(項目4)と非摂動計算(項目2,3),弦理論における新しい考え方と方法の提案(項目1),ブラックホール解の構成(項目6)などにおいて研究が進み,具体的な結果が幾つか得られた.掲載論文が9編.弦理論における新しい考え方と方法は研究が進行中である.宇宙論インフレーションに対する新しい見方を模索中であり(項目7),もしかすると大きな発展を期待できる. 1.弦の場の理論における量子効果の計算法の開発を進めている.結果は未だ部分的で,発表は学会講演のみ.(稲見)[学会1-3] 2.AdS/CFT対応とホログラフィの考え方をQCDに応用し,バリオンの模型を提案した.核子共鳴のスペクトラムが計算できる.標準模型を越える模型への応用も模索中.(稲見)[1] 3.新しいタイプの超対称性場の理論を作り,その繰り込み可能性を1/N展開で調べた.(稲見)[2] 4.5次元,6次元のゲージ・ヒッグス統一模型で,S,Tパラメターに対するループ補正,異常磁気能率が有限になり,従って意味を持つことを示した.(分担者林青司)[3,5] 5.ゲージ・ビッグス統一に基づいた大統一理論を作る.(分担者 林青司)[4] 6.N=2超重力理論で,ブラックホールのある種の一般解を構成し,基地の解と違う新しい性質を持つことを示した.(分担者 窪田高弘)[8] 7.高次元ゲージ理論に基づいたインフレーションの研究を始めた.余剰次元のゲージ場に由来するビッグス場がインフラトンとして使える可能性を探っている.(稲見と林青司)
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