研究課題/領域番号 |
18035006
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
飯田 敏行 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60115988)
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研究分担者 |
加藤 裕史 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40224547)
佐藤 文信 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40332746)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2007年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2006年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | SiC検出器 / プラズマ診断 / 熱核融合実験炉 / α粒子計測 / 耐高温性 / 化合物半導体検出器 / オーム性接触電極 / 核融合診断 / アルファ粒子検出 / 高温動作 / セラミック検出器 / 絶縁破壊 / 陽極酸化 / 表面酸化 / 局所放電 |
研究概要 |
高温環境下で安定に動作するプラズマ燃焼実験用の化合物半導体型α粒子検出器を上手く製作することができた。高純度の半絶縁性4H-SiC結晶(10mmx10mmx0.4mm)の表面を低エネルギーのプロトンビームで処理した後、結晶両面に電荷収集電極としてAlを約50nm真空蒸着した。この方法で、良好なオーム性接触電極を有する高エネルギー粒子用SiC検出器を製作することができた。試作したSiC検出器は、電極間の電気抵抗が約3xl0^<12>Ωで、160℃の高温下でもバイアス電圧による漏れ電流は十分に小さく、α粒子をS/N良く検出した。検出器の詳細な特性測定のために、試作したSiC検出器には、回路定数を変えることができる特別な電荷増幅器を直結した。特性測定においては、電荷増幅器の出力波高値は十分に大きく、波形の立ち上がり時間も約20nsと速く、α線による生成電子がほとんど陽極に収集されていることが確認できた。このことはこのSiC検出器が非常に安定な動作をしていることを意味している。また、160℃以上の高温下でも、700V以上のバイアス電圧でAm-241のα線(E=548MeV)を約25%のエネルギー分解能で測定することができた。この実験及び測定結果により、試作したSiC検出器が国際熱核融合実験炉(ITER)等のプラズマ診断用α粒子検出器として十分に使用できる見通しが得られた。200℃を越えると漏れ電流が大幅に増加し、α粒子の検出は十分にできるもののエネルギー分解能が大きく低下した。200℃以上の高温環境下では、さらなる漏れ電流増加防止対策が今後の課題である。
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