研究課題/領域番号 |
18036007
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡部 平司 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (90379115)
|
研究期間 (年度) |
2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
|
キーワード | 半導体デバイス / MOS構造 / 電気伝導 / ゲート絶縁膜 / 第一原理計算 |
研究概要 |
本年度は、(1)超薄MOS構造中の電気伝導特性評価および、(2)高誘電率ゲート絶縁膜と金属電極界面の物性解析に関する研究を実施した。 (1)については、計画班が取り組んでいる第一原理計算に基づいたMOS構造中の電気伝導計算に対応する実験データを取得した。SiO2/Si構造を有したMOSデバイスの薄層化に伴って界面欠陥がリーク電流成分におよぼす影響が顕著になる。本研究では膜厚約1.4nmの超薄酸化膜の界面欠陥構造を種々の雰囲気中での熱処理などで制御し、その電気特性を評価することで、界面欠陥とリーク電流との相関を実験的に調べた。得られた結果は、第一原理伝導計算から得られた同等の酸化膜厚を有したMOS構造の伝導特性と良い相関を示し、定量的な比較検討や界面欠陥との相関についての議論が可能となった。 (2)については、高誘電率ゲート絶縁膜と金属電極との界面で生じる特異な界面ダイポール形成現象を実験によって系統的に調べ、理論予測と比較検討した。Metal/High-k界面の実効仕事関数の変調は従来モデルでは説明不可能であったが、近年、第一原理計算に基づいた新規仕事関数変調機構が計画班から提案されている。本研究ではこのモデルの統一的な理解に向けて、実証実験に着手した。具体的には、理論予測をよりシンプルな実験系(Au/High-k/Si)で再現すると共に、界面状態を精密に制御しつつ電気特性との関係を詳細に調べた。その結果、上記新規モデルの妥当性を確認すると共に、実効仕事関数の不安定を引き起こす界面ダイポールの開放現象を新たに見出した。
|