研究課題/領域番号 |
18037009
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
西田 篤司 千葉大学, 大学院薬学研究院, 教授 (80130029)
|
研究期間 (年度) |
2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | ビナフタレン / 配位子 / Diels-Alder反応 / Danishfsky Diene / シクロヘキセン / シクロヘキセノン / 1,3-双極子付加 / 塩化ニオビウム |
研究概要 |
1.いわゆるDanishefskyジエンと呼ばれるシロキシジエンは電子豊富ジエンとして有機合成において広く使われており、特にシクロヘキセノン合成において威力を発揮してきた。近年多くの光学活性ルイス酸が開発され、不斉Diels-Alder反応が実用的なレベルで有機合成に用いられているが、合成的に有用なDanishefskyジエンと電子不足アルケンとの不斉Diels-Alder反応による炭素6員環の不斉合成は報告されていない。一方、マイルドな光学活性ルイス酸を用いるヘテロDiels-Alder反応では多くの報告例があるが、それらの触媒は電子不足アルケンとの反応を進行させる事はできない。この原因の一つにDanishefskyジエンの酸に対する不安定性があげられる。 我々は、独自に開発した光学活1生(ビスアシルアミノ)ビナフタレンを配位子とするイットリビウム錯体がDanishefstkyジエンと電子不足オレフィンとの不斉Diels-Alder反応を触媒する事を見いだし、高収率・高エナンチオ選択性にて付加体を得ることに成功した(収率>90%、不斉収率>90%)(論文作成中)。反応は完壁なexo選択性を示し、現在その反応機構を計算科学的手法を用いて精査している。さらに錯体構造の解明も行っているところである。 2.光学活性(ビスアシルアミノ)ビナフタレン配位子とイットリビウムトリフレートから調製される錯体はニトロンを用いる不斉1,3-双極子付加を触媒し光学活性オキサゾールを与えた(論文作成中)。 3.本配位子と反応中心金属の組み合わせを検討すべく、種々の金属錯体の調製を検討している。特に5価塩化ニオビウムは強いルイス酸性を有している為、新たな光学活性ルイス酸触媒の開発につながるものと期待している(Euro.J.Org.Chem,2006)。
|