研究課題/領域番号 |
18037030
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大嶌 幸一郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (00111922)
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研究期間 (年度) |
2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ラジカル / コバルト / 交差カップリング / ハロゲン化アルキル |
研究概要 |
コバルト2アミン触媒による第一級、第二級ハロゲン化アルキルとアリールグリニャール反応剤の交差カップリング反応が効率よく進行することを見いだした。また、コバルトアセチルアセトナート存在下、TMEDA溶媒中、第一級ならびに第二級ハロゲン化アルキルのアルケニル化、アルキニル化反応が進行することも明らかとなった。次にハロアセタールを用いた交差カップリング反応について検討した。環状ブロモアセタールに対して同様の条件で反応を行ったところ、立体選択的に反応が進行し、96対4でトフンス体が優先的に得られた。これらの反応を用いて、プロスタグランジン合成の鍵中間体であるコーリーラクトンの類縁体の合成を検討した。光学的に純粋なシクロペンテンジオールモノアセタートから合成したヨウ化物に対してフェニルあるいはアルケニル、アルキニルグリニャール反応剤をコバルト錯体存在下それぞれの反応に適切な条件で作用させた。その結果ジアステレオ選択的に環化カップリング反応が進行し、フェニル基、アルケニル基、アルキニル基がそれぞれ置換したコーリーラクトン類縁体を得た。そして次にこれらの反応のうち環化アリール化反応を鍵反応とした非天然プロスタグランジンAH13205の合成に成功した。ハロゲン化アルキルとアリルグリニャール反応剤ならびにベンジルグリニャール反応剤のカップリング反応について検討した。その結果、塩化コバルトホスフィン錯体存在下、第三級ハロゲン化アルキルとアリルあるいはベンジルグリニャール反応剤の力之プリング反応により第四級炭素が構築できることを見いだした。本反応では通常の交差カップリング反応ではβ-水素脱離が問題となるため利用が困難な第二級ならびに第三級のハロゲン化アルキルを利用でき、これまでほとんど例のない反応である。
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