研究課題/領域番号 |
18038010
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
紀藤 圭治 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 研究拠点形成特任教員 (40345632)
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研究期間 (年度) |
2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | GATC-PCR法 / 絶対定量 / トランスクリプトーム |
研究概要 |
1、RNA抽出法の検討 (1)、抽出法の比較検討 RNA抽出に関する様々な方法論の比較検討を行った。難度の高い酵母からのRNA抽出の為にこれまでに開発された方法6種類を取り上げて、同一サンプルからのRNA回収を行い、収量の検討を実施した。抽出法によりRNA回収量に10倍以上の差が有り、そのなかで、長時間65℃で放置するホットフェノール法が最も高い回収率を示した。 2、GATC-PCRの反応効率モニター系の開発 (1)各ステップの反応効率のモニター 試験管内転写により合成した既知量のIVT-RNAとdsDNAを鋳型RNAサンプルに加えた。ここで、これら2種の標準は内部断片に鎖長の多型を持たせておき、競合PCRによる識別定量が可能なように設計した。この標準分子により、GATC-PCRにおける各反応の効率をモニターした。第2鎖合成と制限酵素消化を合わせた効率は95%であり、アダプターDNA付加効率は66%であった。GATC-PCRの反応効率をステップに分けてモニターすることが可能となり、反応条件の最適化ならびに絶対定量値の算出に有用な系を開発することができた。 (2)、内部標準による絶対定量値の算出 2種類の内在性mRNAに対し、それぞれ同一配列の一部に鎖長の多型を有するRNAを試験管内転写により合成し、鋳型RNAサンプルに加えた。既知量のIVT-RNAは、内在性mRNAに対する内部標準となり、GATC-PCRとは独立してこれら2種類のmRNAの絶対量を算出した。得られた絶対量により、GATC-PCRによるトランスクリプトームの絶対定量値を補正することで、同一サンプル内でのGATC-PCRによる絶対定量値について、高い再現性が得られた。即ち、本内部標準によりGATC-PCRの反応効率全体を補正し、正確な絶対定量値が算出可能となった。
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