研究課題/領域番号 |
18038023
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
二木 史朗 京都大学, 化学研究所, 教授 (50199402)
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研究分担者 |
中瀬 生彦 京都大学, 化学研究所, 助手 (40432322)
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研究期間 (年度) |
2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アルギニンペプチド / バイオセンサー / 対イオン / ビレンブチレート / バイオイメージング / 細胞内送達 |
研究概要 |
近年、蛋白質や核酸などの生体分子の認識能を活かした様々なバイオセンサーが開発され、細胞内の環境や相互作用の可視化への応用の期待が高まっている。一方、アルギニンペプチドにより化学的に修飾した蛋白質をはじめとした様々な分子を効率的に細胞内に出来ることが知られている。この方法のバイオセンサーの細胞内導入と細胞内イメージングヘの応用に非常に適した方法として、申請者らは対イオンを用いる細胞導入法を開発した。ピレンブチレートなどの疎水性対イオンの存在下、アルギニンペプチドを付加した蛋白質は数分程度の短時間で効果的にサイトゾルならびに核に移行する。この方法を用いてミトコンドリア障害性ペプチドを細胞内に導入したところ、数分間でミトコンドリア膜電位の消失が起こり、ペプチドがミトコンドリアに到達していることが分かった。人工膜を用いた検討から、対アニオンとしてはピレン、フラーレンなど疎水性の高い原子団にカルボン酸、リン酸、硫酸などのアニオン種が導入されているものが、アルギニンペプチドの細胞内移行性を顕著に高めることが既に見いだされている。より高い細胞移行促進能を示す対イオンの創出を目指し、このような対イオンの中からセンサー分子の高い細胞内移行性を保ちながら細胞内局在に影響を与えない対イオン化合物の合成や選別を試みたが、結果的にピレンブチレートが最も高い移行促進能を示すことが分かった。一方、ピレンブチレート非存在下でも、低温条件下で細胞とペプチドをインキュベーションしたり、また、ペプチド濃度をある閾値以上にあげると、サイトゾルヘの移行が見られるこ:とが明らかとなり、現在、実用化に十分な移行量が得られる条件に関して検討を進めている。
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