研究課題/領域番号 |
18041007
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
村田 英幸 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 准教授 (10345663)
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研究分担者 |
富取 正彦 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 教授 (10188790)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
2007年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | アミノ基終端シリコン表面 / π共役係分子 / ナノコンタクト / ナノ材料 / 共役系分子 |
研究概要 |
本研究の目的は、シリコン基板上で垂直配向させたπ共役系分子をアミノ基を介した化学結合によって基板上に固定化し、基板-有機分子または有機分子-STM探針を連結する化学種が、分子を介した電子伝導にどの様に影響するかを解析することにある。 シリコン基板上にπ共役系分子を固定化するためには、Si(111)7x7の清浄表面上を超高真空中で作成したシリコン基板を大気開放せずに有機分子蒸着用の真空装置に搬送する必要があった。そこで、昨年度は試料搬送用真空装置を設計し既存の蒸着装置に追加した。検討の結果、搬送中にSi基板表面が汚染され正確な評価が困難であることが判明した。そこで平成19年度はこの点を改良する為に超高真空中でのSi清浄表面の作製とπ共役電子系分子の蒸着を超高真空中で一貫して作製し、そのまま超高真空STMによって観察できるように装置の改造を行った。作製した試料のSTM観察を行ったところ、Si(111)7x7表面構造を原子スケールで観察でき、またπ共役役系分子を反応させた後はπ共役役系分子が基板に対して垂直に配向した状態で吸着していることが分かった。興味深い事に、Si(111)7x7構造の中のレストアトムの位置に選択的にπ共役系分子が固定化されている事が分かった。化学結合の形成の有無をX線光電子分光法(XPS)によって解析したところ、Si表面のレストアトムと有機分子のアミノ基が反応しSi-N結合が形成している事が明らかになった。今回見られた、位置選択的な結合形成は、シリコン基板上に有機分子を特定の配列を持たせて固定化する際に有用な手法となると考えられる。
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