研究課題/領域番号 |
18045002
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
澤田 英夫 弘前大学, 大学院・理工学研究課, 教授 (50259909)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2007年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | イオン液体 / フッ素系分子集合体 / 耐熱性 / 表面改質 / ナノコンポジット |
研究概要 |
フッ素系高分子集合体の構造がナノレベルで制御されたフッ素系高分子ナノ粒子とイオン液体との相互作用による新しい機能の創出について詳細に検討を行ったところ、以下に示される研究成果がそれぞれ得られた。 1.種々のゲスト分子がカプセル化された新しいタイプのフッ素系高分子集合体/イオン液体ナノコンポジットの調製とその応用展開。 フルオロアルキル基含有オリゴマーはイオン液体中において、フルオロアルキル基同士の凝集作用によりナノレベルでその構造が制御されたフッ素系分子集合体を構築することを見いだした。このフッ素系高分子/イオン液体ナノコンポジットにおいて、特にカーボンブラックがカプセル化されたナノコンポジット類においては、フッ素系高分子/イオン液体/カーボンブラックナノコンポジットゲルの調製にも初めて成功した。 2.熱重量減少を示さないフッ素系高分子/イオン液体/シリカナノコンポジットの調製とその応用。 フッ素系高分子/リン系イオン液体/シリカナノコンポジットは、リン系イオン液体を20%程度含有させても800℃において熱重量減少を示さない知見が得られた。この結果は、リン系イオン液体がシリカナノコンポジットのマトリックス内へ強固に結合するため、耐酸化性が極めて高められたためと推定されている。さらに、これらナノコンポジットにおいては種々の溶媒中において極めて高い分散安定性を示し、汎用の有機ポリマーであるポリビニルアルコールの改質剤へ応用でき、改質された表面においてはフッ素に起因した高い界面活性な機能以外に、リン系イオン液体に起因した高いイオン伝導性をも示すことができた。 これら研究成果は、今後フッ素の機能とイオン液体との機能が融合した新しい機能性材料としての展開が大いに期待できる。
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