研究課題/領域番号 |
18045006
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
関 宏子 千葉大学, 分析センター, 准教授 (60114245)
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研究分担者 |
中越 雅道 横浜国立大学, 機器分析評価センター, 准教授 (40377114)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2007年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | イオン液体 / 自己拡散測定 / CSI-MS / ミセル構造 / 緩和時間 / 自己拡散係数 / クラスター構造 / 併進ダイナミクス |
研究概要 |
イオン液体として1-alkyl-3-methylimidazolium halideのアルキル側鎖(R)およびイオン種(X=Cl,Br,I)を変えたものを合成し、単結晶X線解析を行い報告した。さらに緩和時間(T_1,T_2)測定などのNMR手法を中心に、[bmim]Brの希薄溶液とneat状態における動態構造について検討し以下の興味深い結果を得、学会発表および論文に投稿した。Neat状態における[bmim]BrのT_1とT_2から液体と過冷却状態の他に、熱現象としては検知されないが、緩和時間から見て運動性が凍結する状態(coagulated stateと命名)が存在し、この状態変化は、昇温時における結晶化する温度と同じ温度において降温時にのみ起こることがわかった。また、13C NMRで温度可変測定をしたところ、降温過程と昇温過程でのシグナル変化が異なることがわかった。降温過程において、過冷却状態では13Cのシグナルがシャープなピークで観測できるのに対して、coagulated stateではシグナルがブロード化し観測できなくなる。多結晶の[bmim]Brは、温度を上げながら測定すると、部分的な溶融を示すピークの存在を示しつつ融点でシグナルは一気にシャープになるという興味深い結果が得られた。また、Xの違いでもかなり違う結果が得られているが、とりわけR=C_2H_5、n-C_3H7、iso-C_3H_7、C_4H_9基と炭素数が異なることにより、T_1,T_2をはじめ物性が異なり、イオン液体の特異性として非常に興味深い結果である。
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