研究課題/領域番号 |
18045009
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
内山 真伸 理化学研究所, 内山機能元素化学研究室, 准主任研究員 (00271916)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2007年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アート錯体 / 二核錯体 / イオン液体 / イオン性液体 |
研究概要 |
アート錯体は、中心金属、配位子の数や種類、カウンター金属など機能を制御し得る要因を数多く有するという構造的特徴により、分子認識および機能発現に多くの可能性を秘めた錯体です。この特徴をうまく利用することにより、能動的に様々な機能・反応性を設計することができます。筆者は、これまでにアート錯体を用いて、ハロゲン-亜鉛交換反応に有効な錯体、還元反応を行う錯体、高い塩基性を有する錯体、シリル亜鉛化反応を行う錯体4、電子移動を行う錯体ならびに、機能性高分子合成ついて、デザイン・創製を行い、報告してきました。これらの多様性あるアート錯体の高い反応性は、イオン性液体の特徴ある性質と組み合わせることでさらなる反応性が期待できます。 一方で、オニウム構造を基本とするイオン性液体は、分子が"cationically"に活性化されているため、アルキルリチウムやGrignard試薬に代表される有機金属試薬との共存は不可能であるとされてきました。このことが、イオン性液体中でのアニオンの化学に大きな障害となり発展が閉ざされてきました。 二年目である今年は、塩基性、求核性を低めに抑えてイオン性液体と共存できるアート錯体の創製と比較的アート錯体に許容なイオン性液体の構造特性について検討を行いました。その過程で嵩高い有機配位子を有する亜鉛アート錯体がある種のイオン液体中で有効に機能することを見出しました。本錯体は、芳香環上でのメタル化反応や重合反応など広く有効であることが判明しました。
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