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イオン液体における溶質としての水・有機分子・イオンの動的構造のNMR研究

研究課題

研究課題/領域番号 18045018
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関京都大学

研究代表者

若井 千尋  京都大学, 化学研究所, 助教 (40293948)

研究分担者 中原 勝  化学研究所, 教授 (20025480)
研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2007年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードイオン液体 / 回転ダイナミクス / 孤立水分子 / アニオン効果 / カチオン効果 / 水素交換反応
研究概要

イオン液体は新しい溶液反応場として注目されており、反応速度や選択性が有機溶媒及び水中と異なるとの報告が数多くなされているが、「なぜ異なるのか」に対し、イオンによる溶媒和という観点から反応物理化学的研究を行った例はこれまでなかった。本課題では、中性分子による溶媒和ではなく、強いクーロン場を与えるイオンにより溶媒和された水及びベンゼン分子の回転ダイナミクスを研究し、更にイオン液体中における水及びメタノール分子の反応性を明らかにした。イオン液体の性質はアニオンのサイズを変えることでアニオンの作るクーロン場の強さが変わるため、疎水性から親水性へと大きく変えることができる。大きな色素を用いたダイナミクスの研究では,粘度のみが強く反映されており、極性の違いは明確ではなかった。そこで我々はイオン液体にも適用できる新しい溶媒極性指標として、無極性分子であるベンゼンのτ2Rに対する極性分子である水のτ2Rの比τW/Bを提唱した。溶媒のアニオンサイズ効果を調べるために、まず、カチオンを[bmim]に固定し、アニオンを最も小さなCl^-から、CF_3SO_<3^->(TfO)、PF_<6^->、最も大きな(CF_3SO_2)_2N^-(TFSI)アニオンまで、系統的に変えて比較した。得られたτW/Bの値はどのイオン液体においても、流体力学的モデルから予測される値0.11(体積比)より非常に大きな値を示した。さらに、カチオンの効果を調べるために、4級アンモニウム系カチオン2種類をイミダゾリウム系と比較した。その結果、アニオンをTFSIに固定した場合、τW/Bの値に違いは見られず、極性分子の回転にはアニオンが強く影響を与えていることを初めて明らかにした。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Rotational dynamics of water and benzene controlled by anion field in ionic liquids: 1-butyl-3-methylimidazolium chloride and hexafluorophosphate2007

    • 著者名/発表者名
      八坂能郎, 若井千尋, 松林伸幸, 中原勝
    • 雑誌名

      Journal of Chemical Physics 127

      ページ: 1045068-1045068

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Slowdown of H/D Exchange Reaction Rate and Water Dynamics in Ionic Liquids : Deactivation of Solitary Water Solvated by Small Anions in 1-Butyl-3-Methylimidazolium Chloride2007

    • 著者名/発表者名
      八坂能郎, 若井千尋, 中原勝
    • 雑誌名

      Journal of Physical Chemistry A 111・4

      ページ: 541-543

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2018-03-28  

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