研究課題/領域番号 |
18047001
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
津田 一郎 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (10207384)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
2007年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2006年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 移動知ループ / 再求心性コピー / 遠心性コピー / 辺縁系 / 海馬CA1 / LDA / カントルコーディング / シータリズム / 海馬 / 時系列情報 |
研究概要 |
身体運動に対する環境をとおした受容体からの応答に関する内部イメージを遠心性コピーとして導入した。これで、感覚・運動系のハーネシングとしての身体性の確立は可能なはずである。次に、遠心性コピーを解釈し、正しく身体を制御するための情報として再求心性コピーを導入した。これによって、現象学的認知が可能になると思われる。これらのコピーの成立には自己受容ループだけではなく、内臓感覚の成立を意味する内受容ループの存在も必要である。以上の全体像に加えて、次の作業仮説を導入した。エピソディックな経験はエピソード記憶として海馬-大脳新皮質の相互作用によって成立するが、この記憶は遅い認知過程に限らず、速い認知過程にも働くであろう。エピソード記憶が成立するとそれが身体化され、体表面の受容器にコピーされるのではないか。具体的にはCA1の数理モデルを詳細に検討した。Linear Discriminant Analysis(LDA)を用いて、時系列入力がどの程度まで良く符号化されているかを調べた。この指標は、クラスター間の分散をクラスター内の分散で規格化し定量化したものである。少なくとも長さ5の時系列をモデルCA1ネットワークはコードできた。さらに、入力時系列の間隔はAMPAとNMDAがともに働いたとき80ms-200msが最適あることが分かった。さらに、バースト型のニューロンはスパイク型のニューロンよりΘリズムの範囲のより長い入力間隔で有効になった。また、スパイク型のニューロンに関しては特にNMDAチャンネルはAMPAチャンネルよりもより長いΘリズムの範囲の入力間隔で働く。AMPAはよりγ波の範囲の入力時系列で有効であった。
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