研究課題/領域番号 |
18047025
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
西川 郁子 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (90212117)
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研究分担者 |
黒江 康明 京都工芸繊維大学, 大学院・工芸科学研究科, 教授 (10153397)
野村 泰伸 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (50283734)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2006年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 位相記述 / 複素ニューラルネットワーク / 二足歩行 / リミットサイクル / 姿勢制御 / 安定性 / 運動指令 / Hopf分岐 / 位相ダイナミクス / 脊髄CPG / パーキンソン病 / 四足歩行 |
研究概要 |
運動制御のモデル化として、主に以下の4つを行った。 1.振動子結合系による多足歩行モデルを構築し、結合様式に応じた各歩容の安定を解析した。 2.神経振動子を実現するための基礎論として、一般的に神経振動子によく使われる2ニューロン系を対象として、そのネットワークがどのような能力を有しているかを理論的に解析した。特に、平衡点の状態空間での位置と定性的な性質について理論的に解析し、不安定焦点が実現できる平衡点の位置を明らかにした。またそれに基づき、所望の位置に所望の性質をもった平衡点を持つ2ニューロン系の実現法を提案した。 3.ヒトの静止立位姿勢制御に対して、スティフネス制御仮説に代わる仮説を提案し検討した。従来の制御仮説では、ヒトの静止立位は足関節筋の高剛性およびアキレス腱の高剛性により硬く固定されることで漸近安定化されており、脳神経系による神経制御の役割は重要視されて来なかった。新たな仮説として、脳神経系は姿勢の微小変化に対し、予測的に、間欠的あるいはオンオフ的に姿勢制御に介入すると考える。系の状態を平衡立位付近の有界領域に閉じ込めることで立位を維持するとするこの仮説では、立位姿勢の動揺は、制御メカニズムを反映した帰結となる。 4.カイコガの前運動中枢の神経回路モデルを構築するために、運動指令発現の主要な情報伝達経路を同定し、それを検証するためのシミュレータを作成した。カイコガは、フェロモン源定位行動として典型的な行動パターンをとるが、その運動指令を生成する前運動中枢のモデルを最新の実験データから構成的に構築した。個別ニューロンの位置・形態・結合領域・刺激受容後の生理応答等の実験データに基づき、運動指令発現の主要な情報伝達経路を探索した。同時に、各ニューロンの膜電位方程式に基づくシミュレータに対して、実験的知見と、抑制後リバウンドや神経修飾物質の効果を入れ、ダイナミクスを検証した。
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